詩集『一年に何度かは海の夢をみる』



	一年に何度かは海の夢をみる



	一年に何度かは
	海の夢をみる

	海は
	わたしのともだちだから
	しばらく行かないと
	海の方から逢いに来てくれるらしい

	夢の中の海は
	いつも  おだやかで
	水平線の果てまで
	銀いろにきらめいている

	わたしの一番すきな
	海の顔だ

	そんな夢をみて
	目ざめた朝の空は
	曇っていても  すがすがしく
	風は  とがっていても
	やさしい歌がきこえてくる